肝臓

「肝炎→肝硬変→肝がん」と進むのを阻止する

●図表2 肝臓病の分類
チャート図
図を拡大
 
●図表3 がん死亡数の内訳(2007年)
チャート図
図を拡大
 
●図表4 肝臓がんの原因
チャート図
図を拡大
 
●図表5 肝臓の線維化
チャート図
図を拡大

肝臓の病気は、原因や経過、重症度によって、ウイルス性肝炎、アルコール性肝硬変などの名前がついています(図表2)。何らかの原因で肝臓に炎症が起きるのが肝炎、慢性化して肝臓の状態が悪くなったのが肝硬変です。そして、肝がんの多くは肝硬変まで進んだ肝臓から発生するとされます。その意味で、肝炎、肝硬変、肝がんはそれぞれ病気の第1段階、第2 段階、最終段階ともいえます。

肝がんの主な原因は、ウイルス性肝炎、それもB型肝炎とC型肝炎とされます。2007年の日本の部位別がん死亡数で肝がんは4番目にあたり、年間約3万3,000人が肝がんで亡くなっています(図表3)。肝がんの発生数を世界で見ると、最も多いのは中国と韓国で、次いで日本。これはB型肝炎、C型肝炎の多発地帯と重なっています。事実、日本の肝がんの原因を見ても、ウイルス性肝炎が90パーセント(75パーセントがC型肝炎、15パーセントがB型肝炎)を占めています(図表4)。

肝炎ウイルスが体内に入ると、肝細胞に寄生して増えます。そのため、肝臓の免疫はウイルスに感染した肝細胞ごと破壊してしまいます。その結果、炎症が起きます。高熱、吐き気、全身倦怠感などの症状が出ますが、症状が風邪に似てすぐ治ることもあり、肝炎と気がつかないこともあります。

炎症が6か月以内におさまれば「急性肝炎」、6か月以上続くと「慢性肝炎」と診断されます。慢性肝炎とは、排除しきれないウイルスを排除しようと、肝細胞の破壊と再生がくり返される状態です。結果、細胞のかさぶたともいうべき線維化があちこちで起きます(図表5)。そして、線維化が進んで健康な肝細胞が減り、肝臓が固く小さくなると、肝硬変になります。肝硬変はアルコール性肝炎や脂肪肝からも起こります。

記事一覧 ページ1ページ2ページ3ページ4ページ5ページ6 次のページ

ニッスイアカデミー トップにもどる
ページのトップへ戻る