2016年3月期 第2四半期決算説明会

2016年3月期 第2四半期決算増減

売上高については、国内で家庭用・業務用冷凍食品、チルドが好調、海外でも北米を中心に売り上げが大幅に伸長しました。全体でみると、円安の影響が135億円あり、192億円の大幅増収となりました。

営業利益については、食品事業が好調な売り上げで25億円の増益となった一方、水産事業でS.A.社の減益の影響が大きく30億円の減益となり、全体では前年比6億円の減益となりました。

年間計画に対する進捗率はそれぞれ、営業利益は56.4%、経常利益は59.1%、当期純利益は64.7%で、上半期としてはまずまずの滑り出しとなりました。

2016年3月期 第2四半期決算の総括

水産事業は、国内では堅調な魚種もあり収支を確保いたしましたが、南米の鮭鱒養殖事業が魚価・魚病の影響により大きく収支が悪化いたしました。

食品事業は、原料の高騰等の影響はありましたが、価格の改定やコストダウン等により、増益となりました。

全体では若干の減益となりました。

主な営業利益増減要因

営業利益は前年同期比6億円の減益となりました。地域別・事業別に増減理由を見てみますと、南米の影響が一番大きく、その大半がS.A.社の鮭鱒養殖での減益です。

セグメントマトリックス 売上高(前年同期比)

地域別に見ると、日本が80億円の増収、北米が133億円の増収となりました。なお、北米の増収のうち113億円は為替換算による影響です。

水産事業については、北米・日本は増加しましたが、アジアが減少しております。アジアの減少は昨年、シンガポールにおいて事業を縮小したことによるものです。

食品事業については、各地域とも好調で大幅な増収となりました。

セグメントマトリックス 営業利益(前年同期比)

水産事業は30億円の大幅な減益となりました。日本・北米は堅調に推移した一方、南米のS.A.社の業績が悪化しました。食品事業は大幅な増益で各地域とも好調でした。地域別の合計については、日本が15億円の増益、北米が11億円の増益となりましたが、南米が40億円の大幅減益となりました。

水産事業

売上高は、前年同期比34億円の増収となりました。このうち、為替の影響が76億円あり、これを除くとニッスイシンガポールの減収も大きく、実質的には減収となっております。

営業利益は、前年同期比30億円の減益となりました。年間見通しの進捗率も約17%と厳しい状況になっております。

水産事業 売上高・営業利益(前年同期比)

営業利益については、漁業では、チリにおいて漁獲が低調だったことなどからマイナスになりました。養殖では、S.A.社において鮭鱒相場が低迷したことに加え、飼料高騰や魚病の影響により事業利益は赤字となりました。在池魚評価は10億円の評価損となり、前年同期比で43億円の減益となりました。

また、加工・商事においては、北米のすけそうだら事業で、すりみの増産と販売価格の上昇があり、前年同期比3.7億円の増益となりました。

水産事業 ニッスイ個別(前年同期比)

主要魚種の売り上げが堅調に推移いたしました。営業利益は、魚価が大きく動く中で在庫をコントロールすることにより、安定した利益を上げることができました。魚種別では、鮭鱒・油飼などが貢献いたしました。

食品事業

売上高は、ニッスイ個別やチルド各社の好調に加え、為替の影響が58億円あり、127億円の大幅な増収となりました。営業利益も順調で、25億円の大幅な増益となりました。期初計画に対する進捗率は92.5%となりました。

食品事業 売上高・営業利益(前年同期比)

加工は、北米では、原料のえびの価格低下に加え、大手レストランチェーンとの好調な取引などがあり、増益となりました。ヨーロッパでは、チルド品の販売が好調であり、業績は引き続き堅調に推移いたしました。また、日本では、好調な販売に加え、原料のえびの価格低下や、生産性の向上に努めたことなどから、増益となりました。

チルドは、コンビニ向けのチルド弁当やサラダなどの販売が大幅に伸長し、生産性も向上したことなどから増益となっております。

食品事業 ニッスイ個別(前年同期比)

ニッスイの個別も大変順調で、主要なカテゴリーで売上高を伸ばすことが出来ました。しかし、環境は大変厳しいものがあり、原料であるすりみの価格上昇や円安などもあり、大幅なコストアップとなりました。これを価格の改定や、コストダウンなどを行うことで収益を確保いたしました。

ファインケミカル事業

営業利益は、期初の年間計画に対し、50%程度の進捗率ですが、前年同期比4億円の減益と少し厳しい状態が続いております。ニッスイ個別ではジェネリック品の伸長により、医薬原料の販売数量が減少し、減益となっております。

ファインケミカル事業 ニッスイ個別(前年同期比)

医薬原料は、前年度にジェネリック品が伸長したことによる販売数量の落ち込みがあり、今年度もほぼ前年並みのペースで来ております。落ち込みのレベルは底を打った感じがしております。機能性原料については、EPA・DHAの原料販売が増加し、機能性食品については広告宣伝媒体を見直したこともあり、増益となりました。また、将来の成長に対する投資として、研究開発に前年同期比で約2億円多く費やしております。

物流事業

電力料や運送費のコストが増加しましたが、保管料収入などが増加したため、昨年並みの業績となりました。

連結損益計算書(前年同期比)

金融費用に加え、持分法投資利益などがあり、経常利益は109億円となりました。特別損益では投資有価証券売却益などがあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比8億円増の67億円となりました。

連結貸借対照表(前期末比)

総資産は、前期末比37億円増の4,630億円となりました。また、流動資産は、受取手形および売掛金が24億円増加したことなどから、前期末比33億円増の2,350億円となりました。純資産は、前期末比4億円増の1,046億円となりました。自己資本比率は、四半期純利益の増加により、18.6%となりました。

連結キャッシュフロー(前年同期比)

運転資本に含まれる棚卸資産の増加額を低く抑えることができたこともあり、営業活動によるキャッシュフローは前年同期比で91億円増の96億円と好転いたしました。設備投資額については、日本クッカリーの新工場取得等による増加で約25億円ありました。

連結借入金・純金利負担

借入金は2,542億円となり、前期末とほぼ同額となりました。低金利が続いており、純金利負担が抑えられておりますが、この先、金利の上昇リスクはあり、中期経営計画においては2,400億円程度の借入金の水準にするべく取り組んでおります。

個別損益計算書(前年同期比)

金融費用を計上し、経常利益は26億円となりました。特別損益として投資有価証券売却益14億円などがあり、当期利益は27億円となっております。

2016年3月期通期業績見通し(連結)

上期は期初の公表値に対して、増収増益となりましたが、南米の鮭鱒養殖事業の減益が当初の想定以上であることに加え、今後の魚価の動向も不透明な部分もあることから、通期の業績見通しは変更しておりません。

2016年3月期 セグメント別年間見通し(対期初計画比)

売上高・営業利益など連結合計の業績見通し数値は変更しておりませんが、セグメント別における見通しは期初計画に比べ変更しております。水産事業が31億円の減益である一方で、食品事業は27億円の増益、ファインケミカル事業・物流事業は期初の計画並みを見込んでおります。

セグメントマトリックス 年間修正計画売上高(対期初計画比)

年間の計画について地域別にみますと、ヨーロッパは為替(デンマーククローネ安)の影響で減収の見込みとなっております。

セグメントマトリックス 年間修正計画営業利益(対期初計画比)

年間の計画について地域別にみますと、日本が大幅増益の一方で南米が大きく減益となり、年間では当初の計画と同程度となっております。

セグメントマトリックス 下期修正計画売上高(対期初計画比)

下期の計画については、ヨーロッパにおける為替の影響で大きく減収となり、当初の計画から85億円の減収を見込んでおりおます。

セグメントマトリックス 下期修正計画営業利益(対期初計画比)

下期の計画については、事業別には、水産事業で期初の計画から18億円の減益を見込んでおります。その他の事業はほぼ計画並みを見込んでおります。

地域別には、南米S.A.社の減益が大きく影響しており、当初の計画から20億円の減益と見込んでおります。

水産事業 年間見通し(修正計画)

年間の営業利益は、期初の計画に対して31億円の減益を見込んでおります。下期も上期に引き続きS.A.社の販売価格下落の影響が大きく、在池魚評価についても計画比で下振れリスク等を織り込みました。国内では、調達と在庫のコントロールを徹底するとともに、水産物の食材化の推進や養殖事業の強化を進め、年末需要の取り込みに努めてまいります。

SAの年間見通しについて

今期の損益に対して影響の大きいS.A.社についてまとめたものです。在池魚の評価損益を除く下期の営業損益は、上期から続く販売価格の下落の影響を受け、期初計画よりも悪化する見込みです。また、IFRSの在池魚評価損益は期末に向け魚価が多少回復すると想定し、期末評価損は上期より減少する見込みです。

食品事業 年間見通し(修正計画)

年間の営業利益は、期初の計画に対して27億円増の95億円を見込んでおります。下期でみるとほぼ期初の計画並みですが、前年比では6億円の減益となります。海外については、北米・ヨーロッパとも比較的順調ですが、国内は、すり身など原料価格アップの下振れリスク等を織り込んでおります。上期の売上高が好調だったことからすると、多少堅めではありますが、「太ちくわ」や、「北海道ソーセージ」といった付加価値商品の開発を続ける一方で、好調なチルド事業においては船橋に新工場を稼働させるなど、生産体制の強化に関わる投資を視野に入れた結果となっております。

ファイン事業 年間見通し(修正計画)

年間の営業利益は、期初の計画とほぼ同レベルで見込んでおります。医薬原料は一昨年と比較すると販売数量がやや落ち込んでおりますので、シェア回復に向けて販売活動を進めてまいります。

ファインケミカル事業 EPAマーケットの拡大に向けて(BtoCの取組)

EPAに関するBtoCの取り組みについてまとめたものです。消費者庁の受理が遅れておりますが、機能性表示食品制度を活用した「海から、健康 EPA life」というブランドを展開させていきたいと考えております。1日に必要なEPA・DHAを摂取することが出来るというもので、ファッション誌とのコラボ商品や、スポーツ向けの商品について販売を進めております。EPAのマーケット拡大として今後多方面に展開してまいります。

TPP協定大筋合意

TPPについて、今後段階的になりますが、畜肉関係が大幅に値下げされます。それに対抗するため、機能性や健康に特化しているというイメージで魚を売り込んでいき、得意とする水産物の市場活性化を図ってまいります。

TPP協定によるニッスイへの影響(2014年度概算)

海外からの調達品は、約723億円あります。そのうちTPPの加盟国からの調達は約360億、50%を占めております。TPPに関しましては、今後の状況を見ながらしっかりと対応してまいります。

外部環境について

現在、海外において日本食レストランが大きく数を伸ばしております。また、国内においても、インバウンドのお客様が増え、そのうちの多くが和食を楽しみに来ているなど、和食のグローバル化が進んでおります。

また、水産物の世界では養殖が、ついに天然の漁獲物の量を上回るという状況になりました。水産物の消費は世界的に見れば拡大しており、その拡大を補い支えているのが養殖となっております。

養殖事業の高度化

当社では、1988年に設立したS.A.社での鮭鱒養殖事業開始以来、ぶり、まぐろ、銀鮭、さばなどの様々な養殖事業を展開しております。中期経営計画の中でも示したとおり、養殖事業の高度化を目指しており、現在、えびの養殖にも取り組んでおります。今後、対象魚種を少しずつ拡大してまいります。

なお、鮭鱒については、すでにグローバルに消費されておりますが、今後はぶりの海外販売にも取り組み、世界における魚食文化の拡大に努めていきたいと考えております。

調味料・水産エキスビジネスの拡大

水産資源へのアクセスという点で強みを持っている当社として、これらの出汁や、うま味に近い水産のエキスなどのビジネスにチャンスがあると考えております。中期経営計画の中でも、国内外での調味料や水産エキスビジネスの拡大を実現するためにプロジェクトを立ち上げております。世界中の多様化するニーズへの対応と既存のビジネスとのシナジーを図り、このような分野についても注力していきたいと考えております。

機能性表示食品制度を活用した、EPAをコアとしたビジネスの拡大

EPAをファインケミカル事業だけにとどまらず、全事業に展開することを目指しております。例えば、食品事業であれば、消費者庁の受理があれば、冷凍食品、缶詰、ソーセージなど機能性表示食品として展開。水産事業では水産品、切り身などまで機能性表示食品に切り替えることも考えております。ファインケミカル事業では、新たにドリンクやサプリメントなどの開発も考えております。

中期経営計画MVIP2017:数値目標①

2015年4月に発表した中期経営計画に対する進捗です。今年度の計画は昨年度実績よりも下回る目標になりましたが、今のところ目標に向かい順調に推移しております。

中期経営計画MVIP2017:数値目標②

中期経営計画初年度の今期は、昨年を若干下回りましたが、上半期を終えた時点ではそれなりの手応えを感じております。どの事業も環境は大変厳しい状況にありますが、最終的には計画プラスアルファ、あるいは、昨年を上回る利益を達成できるよう、中期経営計画の目標達成に向けて全社一丸になって取り組んでまいります。

見通しに関する注意事項