ニッスイグループ 中期経営計画 説明会

目次

前中期経営計画の総括

前中期経営計画(MVIP2014)とは

前中期経営計画MVIP2014では、「2014」の数字に意味を持たせ、“損益分岐点を「2」ポイント下げる”、“原点「0」に返る”、“各業務領域でNO.「1」になる”、“「4」つの基本的な考え方を意識する”、などを基本方針として取り組んでまいりました。

前中期経営計画の総括

連結売上高と海外売上高比率は目標を達成しましたが、連結営業利益、EBITDAなどについては残念ながら未達に終わりました。

事業・エリア別 売上高・利益比較 (MVIP2014対比)

MVIP2014計画値との対比です。事業別ではファインケミカル事業が目標未達、エリア別ではファインケミカル事業の不振等が影響した日本と、水産加工事業の撤退等が影響した南米が目標未達となりました。

事業・エリア別 売上高・利益比較 (2011年度対比)

2011年度実績との対比です。事業別ではファインケミカル事業が振るわず、水産事業や食品事業等がその分を補うかたちとなりました。売上高は720億円と大きく伸長しておりますが、これは円安による為替換算の影響も含まれております。

成長した事業、成長できなかった事業

国内においては、ぶりが好調だった養殖事業、また、震災以降コンビニエンスストアの需要拡大に比例して好調だったチルド食品事業が成長しました。海外においては、ブラジル、ドイツの水産加工事業、アルゼンチンの漁撈事業は不調でした。

また、エリア別では欧州事業が成長しました。

環境変化予測とチャンス

環境変化予測とチャンス

水産資源、水産品消費、人口、医療費、機能性表示食品の環境変化予測とチャンスは、ご覧の通りです。

世界の水産資源①

漁業総生産量については、およそ9,000万トンで安定して推移していますが、一方で養殖生産量は拡大が進み、1億6,000万トン弱もの供給となっております。

世界の水産資源②

水産物の消費量について、残念ながら日本に関しては減少傾向にあります。しかし、世界規模での需要は拡大しており、これは今後のチャンスに繋がると考えております。

一方で、規制の強化や資源の枯渇といったリスクは今後起こり得ると考えております。

世界の水産品消費

世界で日本食のレストラン店舗数が大変増えております。日本食には健康的なイメージがあり、日本を訪れる海外の旅行客の目的のトップが「日本食を食べること」となっているほどです。このことは、水産物の消費に関しても追い風になるのではないかと考えております。

日本の人口

日本の人口は、総数が現在減少傾向にある中で高齢化が進んでおり、65歳以上の人が約25%となっております。また、小世帯化ということで世帯数は増加していますが、一世帯あたりの人数は減っており、調理人口も比例して減少しております。以上のようなことを踏まえると、調理済みの加工食品、高齢者向けの商品、単身者向けの商品、などにチャンスが出てくるものと考えております。

日本の医療費①

日本の医療費は大変な勢いで増加しており、2000年では30兆円だったものが、2013年には40兆円になりました。10年間で10兆円増加しているということからも分かるように、日本の高齢化は急速に進んでおり、財政上も大きな問題になっております。

日本の医療費②

政府は、急速な高齢化に伴う方策の一つとして、ジェネリック医薬品の使用を薦めています。世界の中でも日本はジェネリック医薬品の使用率が全体のうち46.9%と少ない方ですが、政府としては2018年には全体のうち6割の占有率となることを目標としています。そのような中、ジェネリック医薬品の拡販のため、薬価の引き下げが発生するというリスクは起こり得ると考えております。

また、循環器系疾患の医療費割合が拡大してきております。その点では、「高純度EPA製剤」がEPA販売拡大のチャンスに繋がると考えております。

健康意識の高まり

厚生労働省の調査によると、「健康に対して何か不安がありますか」という問いに6割の人が「ある」と答えたそうです。健康意識が高まってきている証拠でもあり、機能性表示食品等にチャンスが出てくると考えております。

機能性表示食品

機能性表示食品について、法律が変わり、科学的根拠があれば企業の判断で機能性の表示が出来るようになりました。これは大きなチャンスであり、例えば、魚肉ソーセージでも「本品にはEPAが含まれます」、「EPAには心臓・血管の健康をサポートすることが報告されています」など記載することが出来ます。これは商品の訴求力を高める上でも大変効果的になると考えております。

新中期経営計画

経営方針

新中期経営計画においても、前中期経営計画と同様に「創業の理念」、「ニッスイの遺伝子」は不変のものとして、それに加え「経営の基本方針」に「企業として社会的責任を果たしブランド価値を向上します」という一文を入れております。このように前中期経営計画にCSR的な基盤を組み込んだかたちになっております。

企業としてめざす姿

新中期経営計画を通し、変化にきっちりと対応し、他社と差別化出来る独自の技術力を持つメーカーをめざします。また、北米や欧州に続き、ベトナム、タイ、インドネシアなどの東南アジアに関しても注力し、パフォーマンスを拡大させていきたいと考えております。

CSRに根ざした経営の推進、戦略的な人材育成体制の構築

CSRに根ざした経営の推進ということで、今まで以上に、ガバナンス、安全安心の強化、環境保全活動等への取り組みなど、社会に貢献する経営を推進してまいります。

事業においての実現のキーワード

各事業においての、「実現のキーワード」は表記の通りです。例えば、EPA事業の拡充と新用途、医薬への挑戦等は従前から引き続き積極的に推進してまいります。また、海外での伸長ということでこちらは東南アジアをメインターゲットに輸出等含めて取り組んでまいります。

戦略展開のポイント

FC事業、食品事業、水産事業の3つを図に示したものです。それぞれの事業の枠を超え重なった部分に機能性表示食品と表記しております。これは、機能性表示食品に関する事業を大きな成長領域と考えており、3つの事業全て共同で取り組むということを表わしております。

主要事業の方向性

ファインケミカル事業、水産事業、食品事業、各主要事業の方向性です。これらにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

新中期経営計画タイトル

新中期経営計画のタイトルは、「MVIP2017」といたしました。前中期経営計画の考え方を受け継ぎ、水産物を核とした事業成長を実現させてまいりたいと思います。

投資計画

ファインケミカル事業において、現在の「鹿島工場」に医薬品工場を新たに建設することを決定しております。また、物流事業については、弊社初の大阪拠点「大阪舞洲物流センター」を建設することを決定しております。以上のようなこともあり、中期経営計画での投資総額は約700億円を予定しております。

財務戦略

営業キャッシュフローは3年間で850億円の創出を、フリーキャッシュフローは180億円の創出を目指します。また、配当について、将来的には連結配当性向30%以上をめざしますが、当中期経営計画中は10~15%を目標にさせていただきたいと思います。また、有利子負債については2,400億円以下、自己資本比率は25%以上を目標にしております。

数値目標①

数値目標について、このような数値目標を掲げて進捗管理してまいります。売上高は6,800憶円以上を目指し、営業利益は230億円をめざします。

数値目標②

数値目標の事業・エリア別目標値です。事業別では、水産事業・食品事業・ファインケミカル事業を大きく伸ばす計画です。また、地域別では、日本、北米、欧州を大きく伸ばす計画です。

主要成長戦略

主要成長戦略(医薬)

主要成長戦略についての補足です。医薬品について、国内に医薬品の工場を新たに建設するなど、生産能力を倍増させ、医薬用EPAで世界一の原体メーカーをめざしてまいります。

主要成長戦略(機能性)

機能性食品について、新組織「機能性食品推進部」を立ち上げました。今後は、ファインケミカル事業だけにとどまらず全カテゴリーで機能性表示食品を展開し、その推進役を同部が務めていきます。

主要成長戦略(養殖)

養殖について、まぐろ養殖事業は、完全養殖の拡大、まぐろ配合飼料の増産を目指します。また、ぶり養殖事業は、黒瀬ぶりで環境や地域社会にも配慮した養殖業であると認められた「ASC」の認証を取得したことなどを追い風に、さらなる先鋭化をめざします。

主要成長戦略(惣菜化・水産品食材化)

惣菜化や水産品食材化について、グループ会社あるいは協力工場を活用した商品展開を進めてまいります。コンビニエンスストアなどから、「今までは肉を主体に進めてきたが、今後は魚主体の、焼き魚や煮魚等を売っていきたい」という声も頂いております。このような声にも応えていきたいと思っております。

主要成長戦略(調味料事業)

調味料や水産エキスビジネスの拡大に向け様々な取り組みを展開してまいります。例えば、白身魚等から上手にエキスを取ることで、大変旨みのある良いエキスが取れる研究を進めております。

主要成長戦略(海外)①

ユネスコ無形文化財に登録されることで、和食が世界的に注目を集め、マーケットの拡大が期待されます。弊社は和食に合う食材をたくさん有しておりますので、このようなことも意識して取り組んでまいります。

主要成長戦略(海外)②

海外での売上を拡大するため、様々な取り組みをしてまいります。北米では1,000憶円規模、欧州では800億円規模の売上高をめざします。なお、南米では、ブラジルマーケットにおける和食の拡売をめざします。

主要成長戦略(生産)

生産については、新しい工場の建設を予定しております。また、アジアにおいて、今までは中国をメインに展開してまいりましたが、チャイナリスクへの対応として、タイ、ベトナム、インドネシア等の東南アジア地域での生産基盤構築も考えております。

主要成長戦略(物流)

物流については、保管容量の拡大による成長と物流システム改善をめざしてまいります。

2016年には初の大阪拠点の物流センターが稼働いたします。安定した収益源になる事業として、今後時間をかけて少しずつ育成していきたいと考えております。

主要成長戦略(R&D)

R&Dについて、「東京イノベーションセンター」や「大分海洋研究センター」で生まれる新しい技術が事業に結びつくことで、非常に良いビジネスになると確信しております。また、まぐろの人工飼料開発や人工授精技術など独自のノウハウを組み合わせ、お客様に喜ばれる美味しいまぐろの開発にも引き続き取り組んでまいります。

MVIP 2017