神奈川県とEPA/AA比の啓発などでタイアップ

2016年10月24日

日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 細見典男、東京都港区、以下ニッスイ)は、この秋より、神奈川県とタイアップして、EPA(注1)/AA比(注2)の普及活動など、魚食による健康づくりの取組みをさまざまな形で推進します。

神奈川県は、健康寿命の延伸と新たな市場・産業の創出を目指す「ヘルスケア・ニューフロンティア政策」を打ち出し、超高齢社会という急激な社会変化の到来を乗り越えて、だれもがいきいきと健康に暮らし、長生きして幸せだったという社会の実現と未病と最新技術の融合による産業活性化に向けた取組みを進めています。

ニッスイは40年近くにわたりEPAを研究しており、EPAを医薬品原料として生産・供給しています。これらの成果を踏まえ、本プロジェクトによって、魚食の大切さの再認識や、EPAの有用性とその指標であるEPA/AA比の活用を啓発して、神奈川県を皮切りに皆さまの健康維持にお役立ちいたします。

取組みについて

魚食やEPA、EPA/AA比の普及・啓発

①県施策を紹介するアニメ「かなかなかぞく」でEPAの効能を紹介するため、制作に協力しました。
②県とともに、魚食の大切さやEPAの効能などを説明する「かなかな学習帳」を県内の全公立小学校(国立を除く)に配布、健康な体作りを推進します。

ウェブサイト

EPAの説明や県の健康寿命延伸の取組み、ニッスイのEPAの取組みなどの情報を発信します。

EPA/AA比データの収集

EPA/AA比の現状を知ることから着手するべく、神奈川県内の漁協の方々にご協力いただき、血中EPA/AA比の調査を開始しました。
またニッスイでは、今春より社員の健康診断の検査項目にEPA/AA比を加えました。健康指標のひとつとし、今後の社員の健康意識改善につなげていきます。

ニッスイのEPA の取組み

ニッスイでは、創業期の1920(大正9)年に日本初の民間の水産研究機関「早鞆(はやとも)水産研究会」を設立、1934(昭和9)年に魚油の加工利用のための研究が開始されました。これが今日のEPAの研究につながっています。
ニッスイは、千葉大学と1980年に着手したEPAの疫学調査によりEPAの有用性を把握し、持田製薬との医薬品共同開発を経て、90年にEPAの医療用医薬品の承認を得るに至りました。また高度精製技術を開発して、高純度EPAの生産に世界で初めて成功しました。
1987年には担当部門を設置して以来、医薬品原料から健康食品まで、幅広い用途のEPAの生産・販売と商品開発に取り組んでいます。
生活者向けの商品としては、1988年に、カプセルタイプのEPA含有健康食品「海の元気EPA」を通信販売で発売、その後2004年に特定保健用食品「イマーク」、2012年には「イマークS」を発売しました。また、2015年の機能性表示食品制度導入に伴い、2016年5月より「海から、健康EPA life(エパライフ)」のブランドのもとEPAの機能性表示食品を発売しました。

(注1) EPAとは
EPA(エイコサペンタエン酸)はいわしなどの魚油に含まれる成分のひとつでは、オメガ3系脂肪酸の必須脂肪酸の一種ですが、体内でほとんど生成することができないため、毎日の食生活を通じて摂取する必要があります。
EPAは、心疾患リスクの軽減や血中中性脂肪の低下、抗炎症などのさまざまな作用が認められています。1990年には心血管系疾患の治療薬として認可され、ニッスイはその原料を生産・供給しています。
(注2) EPA/AA比とは
健康を維持するEPAの機能についてはすでに多くのことが明らかにされていますが、今日、特に注目されているのが、EPAとAA(アラキドン酸)の体内バランスを示す比率「EPA/AA比」です。
AAは必須脂肪酸ですが、肉や植物油(リノール酸)を多く摂取していると体内で増えて炎症を促進し、動脈硬化を起こしやすい体質にするものです。一方EPAは、炎症を抑制し動脈硬化が起こりにくい体質にします。
EPA/AA比が高いと心血管疾患による死亡率が低いことが2011年に報告され、EPA/AA比があらためて注目されています。
過去の調査では、EPAを多く含むアザラシを常食としていたイヌイットはEPA/AA比がおよそ8.0前後あり、一方で比較的魚食が少なく畜肉が主体の欧米人では0.1という結果が報告されています。また、日本人の場合、65才以上ではEPA/AA比は0.68、45~68才では0.51、45才未満では0.28と、年代により差のあることが報告されています。
米国心臓学会は、冠動脈疾患予防のためのEPA/AA比として、0.75以上を推奨しています。
参考文献
  • Atherosclerosis 231 (2013) 261-267
  • British Journal of Nutrition 89,267,2003
  • Lancet2007;369:1090,Lipids,25,505(1990)
  • 日本心血管カテーテル資料学会誌 8 219(2008)
  • Circulation. 2013;128:2154-2161.

以上