ニッスイグループ取扱水産物の資源状態等の調査結果

2018年9月28日

日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 的埜明世、東京都港区、以下ニッスイ)は、ニッスイおよびグループ企業の計45社が2016年1年間に取扱った水産物を対象に資源の状態について初の調査を行いましたので、その結果についてお知らせします。

ニッスイグループでは、CSR経営を推進するなか、そのマテリアリティ(重要課題)のひとつに「豊かな海を守り、持続可能な水産資源の利用と調達を推進する」を挙げ、海洋環境や水産資源の持続性、CSR調達といった社会課題に取り組んでいます。
その前提としての現状認識を得るために、ニッスイグループ全社が取扱う水産物の資源の現状を把握することが重要と考え、このほどその調査を実施しました。

FAO(※1)の調査によれば、漁獲できる水産資源は減少傾向にあることが示されています。一部では水産資源の乱獲や枯渇も懸念されています。

今回の調査結果により、資源状況が心配な場合や不明な場合には今後の取扱いを検討し、ひいてはニッスイグループの事業の持続性を高めていくことにつなげます。今後も定期的にこの調査を継続していきます。
ニッスイは、「2030年までにはニッスイグループの調達水産物について持続性が確認されていること」を目指しており、この調査はその基本の活動となるものです。

調査の概要

対象企業 ニッスイおよび国内外グループ企業合計45社(国内28社、海外16社)
対象期間 2016年1年間
調査内容 魚種名(学名)・漁獲海域・原産国・原魚換算重量
調査方法 上記を洗い出し、天然魚を対象に、FAOおよびFISHSOURCE(※2)による資源情報を紐づけして集計

調査結果

(1)ニッスイグループの取扱水産物の概要は以下のとおりです。

  1. 取扱数量・・・原魚換算重量で約160万トン。世界の漁獲量の1.6%に相当します。
  2. 取扱魚種数・・・学名で約450種
  3. 漁獲海域・・・FAO区分の海域で18か所
  4. 原産国数・・・約80か国
  5. 天然魚と養殖魚の構成比・・・天然魚93%、養殖魚7%

(2)天然魚について、その資源状態は以下の結果となりました。

  1. 1)資源状態の心配はないもの・・・1,333,301トン(88%)
    MSC(※3)などの認証を得ているもの
     ・・・北米・ロシアのスケソウダラ、ニュージーランドのホキなど
    FAOやFISHSOURCEの評価により資源状態に心配がないもの
     ・・・チリのイワシ、ペルーのアンチョビー、ロシアのベニザケ、日本のマサバ
  2. 2)資源状態が心配なもの、不明なもの・・・181,363トン(12%)

(3)上記2)の12%の内訳

資源回復の計画があるものや網目規制や操業期間の制限が設けられているものは3.2%、漁業国での漁業管理がなされているかについて確認し終わっていないものが8.8%ありました。

課題と今後の対応

(1)今回の調査で、資源状態に心配ないものを含めてニッスイグループが調達する水産資源について、以下を進めます。

  1. (ア)資源回復計画や網目規制、操業期間の制限など漁業資源管理施策の有無を含め各資源の最新情報を収集し注視します。
  2. (イ)漁獲国の政策、特にIUU漁業や奴隷労働への対応について注視します。

(2)特に今回の調査で、漁業管理の有無が不明であったものについては、該当する漁獲国に対して、資源管理を科学的に行うようSeaBOS(※4)を通じて提言します。

(3)不明なものに含まれている魚粉・魚油について、トレーサビリティの開示に向け、世界の先進的な取り組みを学び、対応策を検討します。

(4)GDST(※5)の実現に協力していく。

以上