ニッスイグループ企業 サルモネス・アンタルティカ社、トラウトでBAP認証を取得

2019年04月11日

日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 的埜明世、東京都港区)の連結子会社であるサルモネス・アンタルティカ社(Salmones Antartica S.A.、取締役社長 田中輝、チリ共和国ロス・ラゴス州チロエ島、以下S.A.社)は、2019年3月18日付でトラウトのBAP(Best Aquaculture Practices)認証(*1)(*2)を、バイア・アカンティラーダ第1区域(アイセン州)の養殖場で獲得し、「三つ星」となりました。認証番号はF11492Aです。
なお、同社は2019年3月5日付でトラウトのASC認証(*3)も取得しています。

Best Aquaculture Practices Certified

S.A.社ではこれまでに2018年8月に飼料工場(ビオビオ州ロス・アンへレス)、2019年1月に加工工場(ロス・ラゴス州チロエ島)の認証を受けており、このたびの養殖場の認証取得を加えて3プロセスの認証が揃い、「三つ星」の獲得となりました。

  • *1 BAP認証
    非営利組織のGAA(Global Aquaculture Alliance、1997年設立)が2002年に運営を開始したもので、養殖における孵化場・飼料工場・養殖場・加工工場のサプライチェーンの各段階で、環境や社会的責任・アニマルウェルフェアが配慮され、食品安全性が確保されていることを認証する第三者認証プログラムです。国際規格であるFAOの「責任ある漁業のための行動規範」「水産エコラベルガイドライン」に則った認証体系・基準となっていることを確認する非営利組織のGSSI(Global Sustainable Seafood Initiative)から、養殖の認証プログラムとして初めて認定されました。
    特徴は、養殖のサプライチェーンのプロセスごとに認証する点にあり、孵化場・飼料工場・養殖場・加工工場の4プロセスを個々に認証し、その組み合わせに応じて「星」の数で示されます。
    おもに北米で認知を獲得しており、北米での養殖水産物の販売には必要な要件といわれています。
  • *2 認証の種類
    BAP Salmon Farms Standard Issue2.3

S.A.社は、1982年設立以来チリでのサケマス類の養殖に取組み、現在では養殖魚の種苗生産・育成・水揚げ・加工・出荷の一貫した事業を展開、"FIVE STAR"として世界で販売されています。

同社では今回の「三つ星」の認証取得にとどまらず、今後は孵化場での認証取得を目指し、養殖のサプライチェーン各段階での環境および社会への配慮を徹底し、持続可能な養殖技術の開発に取り組んでいきます。

またニッスイでは、2016年度よりCSR経営の推進に着手しており、 その重要課題のひとつに「豊かな海を守り、持続可能な水産資源の利用と調達を推進する」を挙げています。ニッスイグループは海の恵みに感謝し、漁業や養殖などにおいて資源を持続的に利用する技術開発に取組み、環境や資源を次の世代に繋ぎます。

サルモネス・アンタルティカ社 会社概要

本社 所在地 チリ共和国ロス・ラゴス州チロエ島チョンチ市
代表者 取締役社長 田中 輝
設立 1982年1月29日、1988年12月ニッスイグループ企業となる
資本金 86,071,000US$
株主 ニッポン・スイサン・アメリカ・ラティーナ社(*4)100%
従業員数 1,402名(2019年2月28日現在)
事業所 本社・加工場(チリ共和国ロス・ラゴス州・チョンチ市)
ロス・アンヘレス事業所(チリ共和国ビオビオ州ロス・アンヘレス市)
アイセン事業所(チリ共和国アイセン州プエルト・アイセン市)
事業内容 トラウトなどサケマス類の完全養殖・加工および販売
  • *3 ASC認証
    養殖業が持続可能な方法で運営され、周辺の自然環境や地域社会への配慮が行われている「責任ある養殖水産物」であることを証明するもので、WWF (World Wide Fund for Nature、世界自然保護基金)とオランダの持続可能な貿易を推進する団体であるIDH(The Sustainable Trade Initiative)が設立支援した水産養殖管理協議会(Aquaculture Stewardship Council)が運営しています。
    この認証制度は自然資源の持続可能な利用を補いながら、養殖そのものが及ぼす環境への負荷を軽減し、これらに配慮した養殖業に携わる地域の人々の暮らしを支えるための社会的な仕組みの一つです。
    ASC認証の対象魚種は、ブリ、サケ、淡水マス、タイ、ティラピア、パンガシウス、エビ、二枚貝、アワビなど15種があり、全世界で36か国816養殖場が取得しています(2019年2月現在)。
    なお、天然魚に対する認証制度はMSC(海洋管理協議会、Marine Stewardship Council )が運営しています。
  • *4 ニッポン・スイサン・アメリカ・ラティーナ社
    ニッスイ100%子会社

以上

  • X(twitter)
  • LINE