資源の持続的な利用

自然の恵みを受けて仕事をしている当社では、資源を大切にし、地球や海に感謝の心を持って接することを企業姿勢の基本としています。この精神から、当社は1922年より報鱗供養会を営み、感謝をもって魚介類の供養を行ってまいりました。
地球環境と調和・共生するとともに、持続可能な社会の構築に向けて、行政機関や科学的な観点から合理的な資源利用を目指しているNGO等と意見交換を行っており、今後とも自然環境及び生物多様性の保全と、資源の持続的利用に配慮した事業活動を推進してまいります。

クロマグロに関する考え方

当社は水産業に携わる企業として、クロマグロ(注1)の資源問題を危惧しており、枯渇を防ぎ、次世代に資源を残すために、WWFジャパンの「太平洋クロマグロ保全の誓い」(2016年12月)に参画しています。

当社およびグループ会社は、クロマグロ資源を保全するため、ISC(北太平洋まぐろ類国際科学委員会)の科学的勧告、およびWCPFC(中西部太平洋まぐろ委員会)の決定事項(保全管理措置)を受けて水産庁が定める国内規定や関係団体の定める自主規制措置を厳しく遵守しています。
また、本資源問題は、日本だけでなく、太平洋沿岸諸国全体の枠組みで管理すべき問題であることから、IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)における科学的勧告や決定事項についても重要と考えています。

当社およびグループ企業は、今後ともこの姿勢を保持し、貴重な資源が持続可能な状態で有効利用されるよう、資源価値の最大化を進めています。
具体的には、今後ともISCにおける資源評価、WCPFCとIATTCにおける議論を注視し、WCPFCが策定する管理方策を遵守してまいります。
また、業界で取りまとめ、水産庁が2017年から行うことになった対応措置(注2)を遵守してまいります。

現在の暫定的な管理措置を遵守しても資源の回復が見られず、ISCにおける科学的推論による長期的な資源回復計画に基づいて、WCPFCによる漁獲モラトリアム措置が勧告された場合には、予防的原則に従って一定期間休漁も検討してまいります。

なお、当社はクロマグロの完全養殖に向け、人工種苗の研究開発を進め、2014年7月完全養殖に成功しました。クロマグロの人工種苗の生産においては、他魚種の孵化した魚を生き餌として与えることが一般的ですが、当社は生餌を不要とする配合飼料を開発しました。また、クロマグロを出荷まで育てるための配合飼料を販売しています。今後も、クロマグロ養殖の持続可能性を高め、研究開発と事業の高度化を進めてまいります。

また、当社は国際的資源管理の取り決めを遵守しない国からクロマグロを輸入しておらず、今後も輸入いたしません。各地域漁業管理機関や日本政府が設ける漁獲証明制度を遵守するとともに、今後も遵守状況が曖昧なクロマグロ製品の取り扱いを積極的に排除していきたいと考えています。

当社は、地球環境と調和・共生するとともに、持続可能な社会の構築に向けて、行政機関や科学的な観点から合理的な資源利用を目指しているNGO等と意見交換を行っており、今後とも自然環境及び生物多様性の保全と、資源の持続的利用に配慮した事業活動を推進してまいります。

  • 注1)ここにいうクロマグロとは、太平洋クロマグロ(Thunnus orientalis)を指します。
  • 注2)大中型まき網船の小型魚漁獲枠を2,000トンから500トン削減して1,500トンとし、うち250トンを大型魚の漁獲枠に振り替え、残りの250トンは水産庁保留枠とすること。