第5回 お弁当に関する意識および実態調査について

2013年12月18日

~7パターンの手作り弁当の特徴を分析!~

日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 細見 典男)は、2013年10月4日~10月6日に、「第5回 お弁当に関する意識および実態調査」を実施し、1,300名の有効回答をまとめました。

この調査では、「既婚女性が家族のために作るお弁当」として『未就学児』『男子中高生』『女子中高生』『夫』の4パターン、「自分のために作るお弁当」として20~59歳の既婚女性(以下、『主婦』)、1人暮らしで20~30代の未婚女性(以下、『単身女性』)および未婚男性(以下、『単身男性』)の3パターン、合計7パターンのお弁当作りの特徴を、2009年からの変化も踏まえ明らかにしています。

結果のサマリー

  • 既婚女性で家族のために週5日以上お弁当を作っている人は、同居している『未就学児』に対しては1割未満、『中学生』と『夫』には約3割、『高校生』には約8割となっており、『中学生』に対する比率は2010年以降、減少傾向が見られました。また、自分のために週5日以上お弁当を作っている人は、『主婦』と『単身男性』では約1割、『単身女性』では約3割でした(図表1)。
  • 1週間に作るお弁当の平均日数および概算の人口からお弁当の数を推定すると、『夫』のお弁当の数が最も多いことがわかりました(図表2)。
  • お弁当を作る理由は、食べる人が未成年の場合は「お弁当を持参する決まりがある」、成人では「昼食代を節約できるから」が上位でした(図表3)。
  • お弁当を作るときに意識・工夫していることは、食べる人が家族か自分かで異なっていました。さらに、食べる人に応じた意識・工夫があり、特に『未就学児』には食べやすくするため工夫が見られました(図表5)。
  • お弁当の用意にかかる時間が最も短かったのは『単身女性』で14.3分、最も長かったのは『男子中高生』で24.2分でした。また、どのパターンのお弁当でも、この5年間で用意にかかる時間がわずかに短くなっていました(図表6)。
  • お弁当の用意にかかる時間には、おかずを用意するタイミングや方法(図表7)、おかずの品数や調理済み食品の利用状況(図表8)だけでなく、既婚女性の場合は家族に対する気遣いも影響していると考えられます。

調査概要

  • 調査方法:インターネット
  • 調査期間:2013年10月4日~10月6日
    ※第1回(2009年)~第4回(2012年)については、9月末~11月上旬の範囲で実施
  • 調査対象:全国に在住する20~59歳の既婚女性、20~30代の未婚で1人暮らしの男女
    予備調査:29,795名
    本調査:1,300名
    ※詳細は本文冒頭に記載

調査結果

この調査は、予備調査(本調査の回答者を選ぶための調査)と本調査で構成されています。
予備調査では20~50代の既婚女性および20~30代の未婚で1人暮らしの男女約3万人を対象に、お弁当を作る頻度等を質問し、本調査ではお弁当を作る人と食べる人の2つの組み合わせから下記の7パターンに分け、予備調査の回答者から合計1,300人を抽出して、お弁当作りの実態や意識についてさまざまな角度から調査しました。

本調査回答者の内訳

本調査回答者の内訳

※調査対象者は、①~⑦それぞれ、週に2回以上お弁当を作っていることも条件としています。

~誰にお弁当を作っているか? 誰のお弁当が多いのか?~
高校生の8割、夫の3割は学校や職場にお弁当を持参、数では夫のお弁当が最多

図表1.週5日以上、お弁当を作っている人の比率(予備調査の結果より)

図表1.週5日以上、お弁当を作っている人の比率(予備調査の結果より)
  • 初めに予備調査の結果から、週5日以上お弁当を作っている人の比率を時系列で比較しました。それぞれ同居家族あたりの数値となりますので、例えば高校生の子どもと同居している既婚女性のうち約8割の人が、その高校生のために週5日以上お弁当を作っていることを示しています。
  • 2013年の調査結果では既婚女性のうち家族のためにお弁当を作っている人の比率は、同居している未就学児に対しては1割未満、中学生と夫には約3割、 高校生には約8割でした。また自分のお弁当は、主婦と単身男性で約1割、単身女性では約3割でした。
  • 2009年からの推移を見ると、中学生に対する比率は2010年以降、減少している傾向が見られましたが、他は大きな変化はありませんでした。

図表2.お弁当の規模(予備調査の結果より)

図表2.お弁当の規模(予備調査の結果より)
  • このグラフでは、横軸が1週間にお弁当を作る平均日数(A)、縦軸が政府統計を参考にした全国における概算の人口(B)、円の面積はAにBを乗じて推定した「お弁当の実数」を、主婦を100として表わしました。
  • 1週間あたり、お弁当を作る平均日数が最も多いのは高校生で、次いで単身女性、中学生、夫ですが、人口では主婦と夫が圧倒的に多数を占めています。したがって、お弁当の数としては夫が最も多く、中学生と高校生を合計しても夫はその1.6倍に相当することがわかりました。
  • お弁当というと未就学児や中高生が注目されがちですが、お弁当を食べる人別の数を見ると夫のお弁当のほうが多いと言えます。

~お弁当を作っている理由は?~
子どものお弁当は「決まりだから」、大人のお弁当は「節約のため」

図表3.お弁当を作る理由(全23項目から上位12項目を抜粋)

図表3.お弁当を作る理由(全23項目から上位12項目を抜粋)
  • ここからは本調査の結果をご紹介します。7パターンのお弁当について、お弁当を作っている理由として当てはまるものを23項目から複数回答してもらったところ、お弁当を食べる人が未成年か成人かで傾向が大きく異なっていました。
  • 未成年者(未就学児・女子中高生・男子中高生、以下子ども)では、「お弁当持参の決まりがあるから」が高く、次いで中高生では「昼食代を節約できるから」が4~5割でした。一方、成人(夫・主婦・単身女性・単身男性)では、「昼食代を節約できるから」がトップで8割前後、さらに単身男性以外では3~4割の人が「食べに行く、買いに行く手間・時間が省けるから」と回答しており、昼休みの時間を有効に使いたいことも職場にお弁当を持参する理由となっているようです。

~「単身男性」のお弁当初心者は?~
“弁当男子”デビューは、2012年以降やや低下

図表4.現在の頻度でお弁当を作り始めたのは「1年以内」という人の比率

図表4.現在の頻度でお弁当を作り始めたのは「1年以内」という人の比率
  • 節約が主な理由である成人のお弁当ついて、現在のような頻度でお弁当を作り始めて1年以内という人の比率を時系列で比較しました。該当者は単身男性が最も多く、2009年~2011年は45%前後、2012年以降は30%台でした。他は10%台後半から20%台を推移し、大きな変化は見られませんでした。
  • “弁当男子”という言葉が登場したのは2008年12月頃で、2009年には流行語大賞にもノミネートされました。当社の調査結果によると2009年~2011年までは“弁当男子”デビューが比較的多かったものの、2012年以降はやや落ち着いたようです。しかしながら、依然として他より高い比率を維持しています。

~お弁当作りではどのような意識や工夫をしているのか?~
家族のお弁当にはさまざまな気遣いを、自分のお弁当は手早く簡単に!

図表5.お弁当を作るときに意識・工夫していること(全26項目から各パターンの7位までを抜粋)

図表5.お弁当を作るときに意識・工夫していること(全26項目から各パターンの7位までを抜粋)
  • お弁当を作るときに意識・工夫をしていることを、26項目から複数回答してもらった結果です。さきほどのお弁当を作る理由とは異なり、家族のお弁当か自分のお弁当かによって傾向が異なっていました。
  • 家族のお弁当では全体的に数値が高いことから、自分のお弁当に比べ、より多くのことに気を配っている様子がうかがわれます。また、どのパターンでも「彩りを良くする」が高く、お弁当作りの重要なポイントであることがわかりました。また、未就学児では他の家族と傾向が異なり、「食べきれる量にする」「食べやすい形・サイズにする」「見た目をかわいくする」も上位に挙がりました。
  • 自分のお弁当については、主婦ではトップだった「彩りを良くする」を除くと、単身女性、単身男性を含め「短時間で作れる」「簡単に作れる」が上位でした。また単身女性、単身男性では「費用をかけないようにする」も高い数値でした。

~朝、お弁当の用意にかかる時間とおかずを作るタイミングは?~
最短時間は「単身女性」で14.3分、最長時間は「男子中高生」で24.2分。どのパターンも5年間で微減。

図表6.お弁当を持っていく当日の朝、用意にかかっている時間

図表6.お弁当を持っていく当日の朝、用意にかかっている時間
  • お弁当を持っていく当日の朝、お弁当の用意にかかっている平均時間を算出し、2009年以降の結果を示しました。家族のお弁当のほうが用意にかかる時間が長く、自分のお弁当のほうが短い傾向が見られました。2013年の結果では最短時間は単身女性で14.3分、最長時間は男子中高生で24.2分でした。
  • いずれのパターンでも5年前に比べてわずかながら時間が短くなっており、男子中高生では2.2分、女子中高生では2.0分短縮されていました。

子どもは「当日」、主婦は「夕食の取り分け」が多く、単身女性は「作り置き」で材料費と時間を節約

図表7.お弁当のおかずを用意するタイミングや方法

図表7.お弁当のおかずを用意するタイミングや方法
  • お弁当のおかずを用意するタイミングや方法についての結果です。全体的には「当日の朝に作る」「夕食のおかずを取り分ける」が高い傾向にありますが、単身女性では「当日の朝に作る」が最も低い値でした。また、「当日の朝に作る」は子どものお弁当で高い傾向が見られました。
  • 「まとめてお弁当用のおかずを作り、冷蔵・冷凍しておく」は、単身女性が最も高く75.0%でした。さきほどの「意識・工夫していること」という質問において「費用をかけないようにする」という回答が単身女性で最も高かったことから、材料費と朝の時間の節約を兼ねて“作り置き”をしていると推測されます。

~おかずの品数と調理済み食品の関係は?~
調理済み食品も活用して家族には1品プラス!単身女性の約半数は出来合いのお惣菜も利用

図表8.お弁当に入れるおかずの数および調理済み食品の利用率

図表8.お弁当に入れるおかずの数および調理済み食品の利用率

※1)スーパーやデパ地下のお惣菜売場の商品とした。
※2)パウチ入りのミートボール、煮豆や和風煮物など、チルド売場にあり食品メーカーが販売している商品とした。

  • お弁当の“おかず”に関わるデータを表にまとめました。家族のお弁当ではおかずの数は4品台ですが、自分のお弁当では3品台、最多は男子中高生の4.4品、最少は単身男性で3.0品でした。
  • お弁当に入れることがある調理済みの食品は、7パターンのお弁当すべてで冷凍食品がトップでした。冷凍食品の利用率は自分のお弁当よりも家族のお弁当のほうが高く、家族のお弁当での利用率は8割以上でした。
  • チルド惣菜の利用も家族のお弁当で高く、自分のお弁当では低い傾向があり、最も低かったのは単身男性のお弁当で29.0%した。
  • 出来合い惣菜の利用率が高いのは単身女性で46.0%でした。夕食用に買った惣菜の一部を、お弁当用に取り分けているのではないかと推測されます。これに対し、未就学児での利用はわずか13.0%に留まりました。もともと日持ちのしない出来合い惣菜を、購入した翌日のお昼に幼児が食べることには不安があり、避けているのだと思われます。

忙しい朝にお弁当を作るのは大変なことで、誰もが「短時間で作れる」「簡単に作れる」ことを意識しています。しかしながら、既婚女性が家族に作るお弁当は自分に作るお弁当と異なり、食べる人の年齢や性別に合わせた気遣いが随所に見られました。自分のお弁当よりも時間がかかっていますが、彩りや好みに配慮しながらおかずの品数を増やすためには、冷凍食品やチルド惣菜は欠かせない存在と言えそうです。
一方、単身者のお弁当作りは、節約と時短を強く意識している様子が垣間見えました。
今後もお弁当を作る人と食べる人の双方が満足できるような、おいしさと簡便さを兼ね備えた食品や、お弁当作りをサポートするグッズ等の開発が期待されます。

【印刷用】第5回 お弁当に関する意識および実態調査について(385KB)

以上