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2026年5月19日開催
コストアップの可能性額としては最大90億円程度が考えられるが、これは中東情勢が長期化した場合に燃油費、物流費や包材価格などが上昇することを前提に、対策未実施の場合の影響額を試算したものである。影響は水産事業と食品事業で概ね半々程度で想定しており、海外は1-12月期ですでに4か月が終わっていることから、地域別では国内の方が大きいと見ている。一方で、価格改定や包材見直しにより吸収を進める方針であり、現時点では利益へ影響する可能性が低いと考えている。
中東情勢に限らず、事業運営上のさまざまな不確実性を考慮し、2026年度計画では営業利益425億円という計画を策定した。より高い利益水準も見込めていたが、一定のリスクを織り込んだ計画としている。
具体的な織り込み額についての開示は控えるが、幅広く各事業にリスクを織り込んで営業利益425億円という計画にした。
水産事業は、買収した南米養殖会社の効果が大きく寄与する計画である。減価償却費用の負担はあるものの、国内外の食品事業の生産基盤強化に加えて、ファインケミカルの構造改革が進むなど各事業とも成長余地は十分にあると見ており、全体として継続的な成長を実現できると考えている。
世界的にコスト上昇が続けば、魚価も上昇方向で推移する可能性が高いと見ている。足元では依然として供給が不足気味で、需要が強い状況である。特に中東情勢の長期化による燃料費上昇は、水産業界のコストを押し上げる要因になると考えている。日本では他のタンパク質へのシフト懸念も、世界全体では水産物消費の拡大余地が大きく、需要が大きく落ち込む状況は想定していない。
水産事業の海外は第1四半期時点で順調に推移している。南米養殖事業は養殖成績の改善に加え、販売単価など市場環境も良好であり、計画通り進捗している。北米加工事業も、欧州を中心とした強い需要やフィレ生産比率の向上などの自助努力により収益改善が進んでいる。
SA社(Salmones Antártica社)とYadran社の双方による寄与を見込んでいる。Yadran社は原価正常化に伴う在池魚評価益が発生する見通しであり、SA社も水揚げ数量増加に加え、在池魚評価益が増益要因となる。
Yadran社について、2024年、2025年と赤字だったが、改善施策を進めてその効果も出始めているため、2026年度は黒字化を目指す計画である。同社は年間3万トン以上を水揚げする規模であり収益ポテンシャルが高いが、改善効果の発現には2~3年程度かかる要素もある。2027年度は養殖成績などを正常化に近い状態まで改善し、利益創出を目指す。
SA社の水揚げ数量は、2025年度約3万5,000トンから2026年度は4万トン近くまで増やす計画である。養殖成績改善や生け簀繰り改善などを織り込んでいる。
飼料コストや人件費、外部委託費用、魚病由来の斃死率など赤字要因を把握しており、既に改善を進めている。2026年度上期はまだ黒字化が難しいものの、通期では黒字化できると考えている。
国内鮭鱒は三陸エリアでの生産拡大、ブリは種苗場や主要生産拠点の整備、マグロは短期養殖比率の向上に取り組んでおり、現時点で数量目標を見直す状況にはない。水揚げ数量の拡大については、養殖設備導入や養殖場整備などの基盤整備を段階的に進めており、2028年度以降に増加ペースが高まるイメージを持っている。
魚粉価格上昇は養殖事業における大きなリスク要因と認識しているが、業界全体で発生するコスト上昇であるため、市場価格へ反映されやすい環境にある。極端な飼料価格高騰がない限り、一定程度の価格転嫁は可能と考えている。なお、業績への影響は2027年半ば頃から顕在化する見通しであり、コスト高の恒常化に伴い、市場価格にも徐々に反映されると見ている。
消費環境について、価格改定に伴う販売数量の減少リスクは一定程度あると認識している。価格改定は顧客の理解を得ながら国内外で進めているが、数量減による工場稼働率低下などは一定のリスクとして認識している。
日本・北米とも家庭用と業務用が相互補完する形となっており、全体として利益水準を引き上げていきたいと考えている。
北米家庭用食品事業は新工場立上げコストと減価償却負担によるコストアップ影響、業務用は外食市場縮小などによる苦戦の影響を織り込んでいる。
水産品だけでなく、他タンパク質やピクルスなども含めた商品展開を進めており、SKU拡大によって売上積み上げを図っている。
石油由来の有機溶剤価格が上昇しているが、調達面で問題はなく、重大な影響を与えるほどのリスクではない。
薬価は容易に引き上げられないため、自助努力による吸収が基本となる。一方で、保有在庫期間が比較的長いため、2026年度にすぐ大きな影響が出るわけではない。
2025年度は医薬品原料の販売が順調に推移した一方で、原価上昇により利益が想定を下回った。2026年度は、生産性改善や医薬品原料販売拡大による固定費吸収などにより原価低減が進む見込みであり、これが利益改善の主因となる。一方で、機能性食品の通信販売は苦戦を見込んでおり、増収幅は限定的となる。
営業利益率10%を上回る水準を目指せると考えている。ただし、原料価格高騰など不透明要素もあるため、原料調達リスクへの対応を進めていく必要がある。
建築資材コストや金利負担、設備投資に伴う減価償却費の増加により、当面は苦戦が続くと認識している。一方で、食品事業を支える重要なインフラでもあるため、自社保有の継続や他社との提携・共同運営などを含め、ポートフォリオマネジメントの中で慎重に検討している。方向性は、次期中期経営計画の策定過程で協議する。
2030年度目標である営業利益500億円は前倒し達成を目指しているが、達成時期を現時点で明言できる段階ではない。
Yadran社買収により計画を上回る投資水準となっている一方で、今後はYadran社の収益改善による営業キャッシュフロー回復に加え、資産売却も進めながら投資を厳選していく。重点領域である養殖・海外への投資は継続する考えだが、ポートフォリオを踏まえた経営資源配分を行い、投資計画を組み立てていく。
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