ニッスイの健康経営、2021年度の取組み計画

2021年05月14日

 日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 的埜明世、東京都港区、以下「ニッスイ」)では、「健康経営宣言」(2016年度制定、*2)に基づき2017年度より健康経営に着手、本年度で5年目となりました。 これまでの活動の結果、経済産業省と東京証券取引所の共同による「健康経営銘柄」に2019~21年の3年連続で選定されています。
 2021年度においても、「喫煙率の低減」「肥満率の改善」「EPA(*3)/AA比(*4)の向上」の健康推進策についてさらなる拡充に取組みます。

(1)喫煙率の低減

これまでの禁煙の取組みによりニッスイ従業員の喫煙率は漸減傾向となっていますが、まだ全国平均より高い状況にあり、引き続き対策に取組みます。

2022年度に「365日就業時間禁煙化」を目指しており、その前段階として昨年度に毎週水曜日の就業時間中を禁煙とする「禁煙デー」を導入しました。

本年度はこれを一歩進めて、7月より毎月第2週の1週間を禁煙とする「禁煙ウィーク」を追加し、第2週目(ニッ)と水曜日(スイ)を禁煙日とした「ニッスイ(第2週&水曜日)禁煙days」を推進します。それに先立ち、「世界禁煙デー」にあたる5月31日を初日として6月6日までの1週間、全社一斉禁煙を実施します。

また、これまで同様に禁煙外来治療への補助や、各事業所の喫煙所の閉鎖や縮小にも引き続き取組みます。

世界禁煙デーに合わせて全社一斉禁煙を実施予定

(2)肥満率の改善

ニッスイの従業員の肥満率は全国平均を上回ってかつ漸増傾向にあり、課題となっています。

本年度はその対策として、3~5人1チームとなって、5~7月の2か月間で、生活習慣に運動やバランスの取れた食事を取り入れて、脂肪量減少・筋肉量増加および毎日の歩数をポイント化してチーム間で競う「カラダ改善コンテスト」を実施します。

参加者には自社製品の速筋タンパク商品を無償提供し、カラダ改善コンテストのサポートをするとともに、優勝チームには賞金を贈呈、個人賞も用意しています。

第1回「カラダ改善コンテスト」を実施

なお、このコンテストは、健康経営分野の事業に進出している日本駐車場開発株式会社(NPD)の協力を得て運営します。

そのほか、定期健健診断時期にあわせて生活習慣を見直すプラス行動を支援する取り組み「健康+ストレージキャンペーン」も継続します。健康増進や生活改善につながるコースを選択して60日間での達成目標を設定し、達成者には賞金もしくは健康支援グッズを贈呈します。

また、定期健康診断結果にもとづく産業保健スタッフによる保健指導の強化や、食堂を併設する事業所では食生活改善活動も実施します。

(3)「EPA/AA比」の向上

2016年度より、定期健康診断の検査項目に心筋梗塞・脳梗塞などの循環器系疾患の発症との関連が示唆される指標であるEPA/AA比を全従業員に取り入れ、全社平均0.4 (*6)を目標値としています。ニッスイの主要事業であるファインケミカル事業の中核をなすEPA(エイコサペンタエン酸)を、社員の生活習慣病予防に活用する活動で、今年度も継続して実施します。

これまで実施してきた、定期健康診断前にEPAを多く含むニッスイ商品を集中的に摂取してもらう「EPAチャレンジ」を、今年度は希望する従業員に対象を拡大して実施します。また、平均値が低めの食品工場を中心に、EPA含有の自社商品オイルを食堂に設置し、普段の昼食と併せた摂取を促します。

(*1) 「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

(*2) ニッスイの健康宣言

従業員が「能力を十分に発揮できること」「従業員とその家族のQOL(生活の質)の向上」を目指して、従業員の心と体の健康を積極的にサポートすることにより、多様な人材が健康で能力を発揮できる環境を整備し、生産性向上につなげることを企図しています。

(*3) EPA

EPA(エイコサペンタエン酸)はイワシなどの魚油に含まれる成分のひとつで、オメガ3系の必須脂肪酸の一種ですが、体内でほとんど生成することができないため、毎日の食生活を通じて摂取する必要があります。

EPAは、心疾患リスクの軽減や血中中性脂肪の低下、抗炎症などのさまざまな作用が認められています。1990年には閉塞性動脈硬化症、1994年には高脂血症の治療薬として認可されました。

なおニッスイでは、肉中心の食生活を送る現代人に向け、肉の日(29日)の翌日の30日に青魚のEPAを摂取すること推奨し、バランスの取れた食生活を提案するため、毎月30日を「EPAの日」として一般社団法人日本記念日協会に登録、認定されました。

(*4) EPA/AA比

健康を維持するEPAの機能についてはすでに多くのことが明らかにされていますが、今日、特に注目されているのが、EPAとAA(アラキドン酸)の体内バランスを示す比率「EPA/AA比」です。

AAは必須脂肪酸ですが、肉や植物油(リノール酸)の摂取に偏った食生活を続けていると体内で増えて炎症を促進し、動脈硬化を起こしやすい体質にするものです。一方EPAは、炎症を抑制し動脈硬化が起こりにくい体質にします。

EPA/AA比が高いと心血管疾患による死亡率が低いことが発表され(九州大学大学院医学研究院による「久山町研究」、Atherosclerosis 231 (2013) 261-267)、EPA/AA比があらためて注目されています。

(*5) EPA/AA比の目安

EPA/AA比は、0.4以下で心血管系疾患との関係が指摘されており(参考文献は下記)、ニッスイでは2016年度よりこの数値を初期の到達目標としました。

米国心臓学会は、冠動脈疾患予防のためのEPA/AA比として、0.75以上を、二次予防では1.0以上を推奨しています。

参考文献

・Atherosclerosis 231 (2013) 261-267

・British Journal of Nutrition 89,267,2003

・Lancet2007;369:1090,Lipids,25,505(1990)

・日本心血管カテーテル治療学会誌 8 219(2008)

*Nutr Metab (Lond). 2013 12;10(1):25

*Diabetes Care. 2014;37(1):e7-8

*Atherosclerosis. 2016 ;249:65-9

*Atherosclerosis. 2015 ;239(2):583-8

*Nutrition. 2013;29(1):127-31

*Circ J. 2012;76(2):423-9

*Hypertens Res. 2016 ;39(4):272-5

*Nutr J. 2015 ;14(111):1-6