ニッスイ、「キューディッシュ」事業に着手

2022年08月03日

日本水産株式会社(代表取締役 社長執行役員 浜田 晋吾、東京都港区、以下「ニッスイ」)では、ご自宅で手軽にさまざまなメニューを楽しんでいただける「キューディッシュ」事業に着手しました。
この事業は、本年度を初年度とする中期経営計画「Good Foods Recipe1」(2022~24年度)において、新しい「食」を創造する新規事業領域の一つです。

これまでニッスイのチルド事業では、コンビニエンスストア(以下「CVS」)向けにチルド温度帯の弁当・惣菜などの生産を主としてきました。
一方、一昨年来の「巣ごもり」需要や家飲みの増加などのコロナ禍による生活行動の変化により、密閉包材入りのチルド温度帯で流通する簡便惣菜類(いわゆる袋物惣菜)の市場が拡大しています。これらは、食べ切りの個食パックであるため使い勝手がよく、日持ちすることや味のよさなどの点で生活者の支持を集めています。
CVS各社ではこれらの売場を拡大して品揃えを強化しており、CVS以外の業態の関心も高まっています。
ニッスイでも、一部のCVS向けに提供していた、流通過程で温度帯を冷凍からチルドに変更する同様の惣菜類が急拡大しており、生産能力が逼迫するまでになっています。

ニッスイではこの市場機会を捉えて新事業領域とするべく、これを「キューディッシュ事業」として、この分野の商品の生産・販売を担当する「QD食品課」を2022年3月1日付で設置しました。
また、ニッスイグループのチルド温度帯の惣菜類の生産を担う日本クッカリー株式会社(代表取締役社長執行役員 横山 裕昭、東京都品川区)の旧船橋工場(千葉県船橋市)に同事業の生産能力を付加して再編、株式会社船橋デリカサービス(代表取締役社長 行場 勝博、日本クッカリー株式会社100%子会社)として6月13日より生産を開始しました。

「キューディッシュ」商品のイメージ

「キューディッシュ」は、密封した包装容器入りの加熱済みの惣菜類です。和洋中さまざまなメニューを、電子レンジなどで温めるだけで味わえます。食べ切りサイズなので、食卓にもう1品ほしいときはもちろん、家飲みのおつまみとしても活用できます。

当面の生産品目は、煮魚などの魚メニューや、パウチ入りのエビチリ・エビマヨなどの中華メニューなど計13品目です。今後は、ニッスイが得意とする水産物を使用したメニューや、監修による本格的な味わいのメニューを追加して品揃えを拡大していきます。

同品は、冷凍温度帯で出荷して流通段階でチルド温度帯に変更して販売することから、冷凍食品の特性である保存のための添加物が不要でありかつ長期保管が可能であること、チルド商品の特性である温めるだけの手軽な調理で食べられることの両方の利点をあわせ持っています。冷凍温度帯で保管するため、流通にとってはチルド食品に比較して廃棄ロスが低減できます。
また、ニッスイのチルド食品製造のノウハウにより、チルド温度帯に変更した後の賞味期限は2週間~約1カ月と長期化を実現しました。これによって買い置きが可能になります。

これまで取り組んできた冷凍温度帯とチルド温度帯の各加工食品事業の強みを掛け合わせたキューディッシュ事業を通じて、よりおいしく手軽で便利な新しい"食"を実現していきます。

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