岩手県大船渡市でのサーモン試験養殖に着手

2025年10月16日

 株式会社ニッスイ(代表取締役 社長執行役員 田中 輝、東京都港区)は、2020年より岩手県内の2カ所で自治体や漁業協同組合と協働してサーモンの試験養殖に着手・事業化していますが、このたび新たに越喜来(おきらい)漁業協同組合(代表理事組合長 舩砥 秀市、岩手県大船渡市三陸町)と共同でサーモン試験養殖に着手することを決定しました。
 2025年11月をめどに漁場環境の調査や生産方法の検討などを開始し、早期の本格的なサーモン養殖事業への移行を目指します。

試験養殖を行う大船渡市の越喜来漁場

 大船渡市は三陸沿岸の中央部に位置し、入り組んだリアス式海岸と外洋に面した好漁場を有しています。静穏な漁場環境を背景にワカメ・ホタテ貝・ホヤなどの養殖業が盛んに行われ、同漁協ではワカメなどの加工・販売、漁協自営による定置網漁業にも取り組んでいます。近年は秋サケの漁獲量が大きく減少しており、同市の魚市場への水揚げにもその影響が見られます。

 ニッスイグループは、2030年の長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」においてサステナビリティを企業価値創造の主要施策に位置づけ、水産事業では持続可能な養殖事業を目指しています。
 国内サーモン養殖事業はそのひとつとして、同年に10,000トンの生産体制の実現を目指しています。これまでグループ企業の弓ヶ浜水産株式会社(鳥取県境港市)を主体として鳥取県境港市・新潟県佐渡市のほかに、2022年に岩手県大槌町で事業を開始、2023年には同陸前高田市で試験養殖を開始するなど東日本の拠点を増やし、高品質な養殖サーモンの効率的かつ安定的生産により事業規模拡大に取り組んでいます。
 このたびの同県大船渡市での試験養殖の着手によりさらなる生産規模の拡大を期待し、あわせて同市の産業振興と新たな雇用の創出を通じて地域社会に貢献していきます。

以 上

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