2022年3月期第1四半期決算電話会議Q&A要旨

市況が影響してくるので注視していく。養殖事業はコスト削減に引き続き取り組んでいく。コロナウイルスの影響については、量販店への強みを生かして売り上げを確保していく。

漁業は実際の漁況で変化するので見通しを示すのが難しい。
国内養殖事業について、まぐろは国内グループ会社である西南水産と金子産業において、共同の飼料購入やオペレーションの協働によるコスト削減の効果が徐々に出てくる。銀鮭は、第1四半期で水揚げが終了し、順調な水揚げとなった。ぶりは、取り巻く環境として天然の稚魚が非常に少なくなっており、天然に頼らず完全養殖に取組む当社としては良い事業環境になっていることもあり、今後もしっかり利益が取れていくと考えている。
南米のトラウトサーモンは、市況が上昇しており、ある程度の利益確保は見通している。
国内加工商事事業は、全体的に水産物市況が上昇している中で在庫管理を徹底することでリスクヘッジしており、心配していない。チリ産銀鮭は市況上昇の余地はあまりないと考えている。

特に白身魚やすりみが高騰しており相応のコスト高要因となる。国内は今のところ製品の値上げについては予定していないが、売上増でカバーしていく。海外は製品の値上げでコスト高の影響を吸収する予定。

従来取組めていなかった商品（家庭用冷食：えび原料、業務用冷食：白身魚原料）の強化と伸長に加え、昨年の巣ごもり需要の中でお客様に冷凍食品の良さを再認識して頂いたことで販売が拡大したと考えている。

チルド事業の前期はコロナウイルスの影響が直撃し大きなロスが発生した。今期はオーダーに合わせた人員体制や原材料調達などを構築し、収益も安定化してきている。現在は生産量や収益などについて、ほぼ計画通りに推移している。

リモートで査察を行うことも考えられるが、現時点では査察方法や時期は未定。

食品事業の原材料高に加え、コロナウイルスの影響による販売環境の変化だけでなく、東南アジアなどでの生産体制や調達面の見通し、今後の世界的な感染者数の傾向などもあり、今後の業績に対して楽観視はしていない。しかし、直近の海外会社の業績を踏まえると順調に推移していると考えている。

海外においては食品事業でM&Aによるイギリスでの拡大に加え、フランス国内での生産力向上、ドイツ向け販売の開始など、欧州で着実に力をつけてきている。北米も冷凍食品会社での原料の取扱い種類が増えたことで、商品群も顧客も拡大しており、業績を底上げすることができてきた。一方で、国内グループ会社である日水製薬のコロナウイルス用の検査キットの販売好調については、コロナウイルスが収まると萎んでいくと考えられる。現在の環境下からすればプラスだが、今後についてはコロナウイルスの感染状況次第という要素が含まれている。

正常化に向かうことはポジティブと捉えている。今は各国においてワクチン接種状況にバラつきがあるため供給面での不安があるが、ネガティブには考えていない。