PERSON

技術者の知見と人を巻き込む力。
現場に寄り添うエンジニア。

技術開発部 技術開発課
中村 Nakamura
職  掌: P&E
職  種: エンジニア
仕事内容: 工場の業務支援・技術開発
入  社: 2017年

明るく元気な
「盛り上げ隊長」。

何事も、「前向き」に、「ポジティブ」に。子どもの頃から、明るく元気な性格が取り柄で、学校でも部活でも、いつもグループの輪の中心にいる子どもでした。人を楽しませたり、人に笑ってもらったりするのが、とにかく好き。小中高大と進学してもその趣向は変わらず、社会人になったいまでは、同期から「盛り上げ隊長」なんて言われることもあるぐらい。自ら先陣を切って、汗を掻きながら仲間を巻き込んでいくスタイルは、盛り上げる場でも、仕事の場でも意識していることかもしれません。

そんな私が当社に惹かれたのは、就職活動の頃に遡ります。理工学部で電気関係の学びを深めた私は、同級生が大学院への進学を決めるなか、就職の道を選びました。というのも、自分自身の性格的に、人との関わりを一番に感じられそうだと感じた「営業職」を志望していたから。当社に興味を持ったのは、漠然と「食」に興味があったから、という理由ではありましたが、選考の中で社員の方から聞いた話で、一気に志望度が上がりました。それがいま、私の携わる「技術開発職」の仕事だったのです。

技術系の専門職と聞くと、「理系の大学院を卒業しないと同じ土俵で闘えない」と思い込んでいたのですが、話を伺うと、どうやら人とたくさんコミュニケーションをとって、関係者を巻き込んでいく必要のある仕事らしい。ビビビッときました。電気や機械など理系的な知見を活かして、たくさんの人の真ん中に立つ仕事。もしかすると、私にとっての天職なのかもしれない。そう感じたのでした。

失敗に次ぐ、失敗。
隊長失格。

技術開発職のミッションは、簡単に言えば、生産性の向上につながる支援です。例えば、商品を製造する機械の開発や改修の仕事。機電系の知識や技術をフルに発揮する、技術開発と聞いてイメージしやすい業務です。しかし、当社の技術開発職は、何も機械を触ることに長けているだけでは務まりません。職員が業務に携わりやすいように工場全体の生産ラインのレイアウトを設計したり、作業スピードを向上させるために必要な器具を調整したり。技術だけに向き合うのではなく、工場全体を見通して、より生産性をアップできるように支援していく。それが私たちの仕事です。エンジニアリング、人を巻き込む力、そのどちらにも多少の自信がある私でしたが、技術開発職になってから2年ほどは失敗の連続でした。

1年目の終わり頃に任された水産加工場の改善活動では、魚をさばく作業方法の見直しを図りました。職員の作業を観察して自分なりに分析したうえで改善案を考え、その実行までやり遂げられたものの、半年後に同じ工場を訪れてみると、改善前の作業方法に戻っていました。その理由を確認すると、「新しい方法は生産効率が上がるかもしれないが、作業が行いづらくてストレスが溜まる」というものでした。

またある時、別の水産工場では、人の手で行われていた作業を自動化できないかと思い、装置の開発に挑みました。使用する機器の選定から治具の設計、制御盤の構築、動作検証まで進み、あとは工場でテストする段階になったところで、その企画はボツに。装置の精度や必要なコストを考えると導入に至るほどではなかったことが原因でした。

他にも、入社2年目には、アメリカのグループ会社の工場改善支援も任されましたが、実行段階で現地職員との意思疎通をうまく図ることができず、計画は頓挫する結果に。

私を信頼して仕事を任せてくれた会社の想いに応えられず、不甲斐なさが募る日々でした。

現場の気持ちがわかる、
エンジニアに。

失敗を振り返ってみると、結局は、現場で作業する職員の方々に寄り添った改善策になっていなかったことが原因だと思います。自分のアイデアに基づくだけでなく、もっと使う人の声を聞き、求められる改善活動にする必要がある。そして、改善した施策は継続することで効果を発揮する。自分だけでなく、周囲の方に協力を仰ぎ、実行を促していかねばならない。私は、ただの巻き込み隊長ではなく、「新・巻き込み隊長」として、活動していくことを心に決めました。

それからほどなくして手がけた支援が、私にとって印象に残る活動になりました。入社2年目の終わり頃から半年間かけて手がけた、当社グループの水産工場の改善活動でのこと。そのプロジェクトでは、課題の設定から改善アイデアの立案、現場での実行を10人弱のメンバーと一緒に取り組みました。作業効率を上げるために、使用する機械や道具の変更、製造ラインの位置の入れ替えなど、大小さまざまな施策を盛り込み、生産性の向上を目指す日々。自分が真ん中に立ちながらも、ときには自分で手を動かして示すこと、あるいは、進捗状況を見てメンバーへと指示を出すこと。常に周囲を気にかけながら、息の長い改善活動を行いました。

その結果、想定した以上の成果を出せたことも嬉しかったのですが、それよりも嬉しかったのは、工場長からいただいた言葉でした。「今回の活動を通して、職員の意識が変わったように感じます。ここ数年の改善活動の中で、一番やってよかったプロジェクトでした。」その言葉は、どんな業務に携わる際も、私の土台となっています。

エンジニアとしての技術力を磨くこと。たくさんの人を巻き込む力を養うこと。そのどちらも高めながら、若手の頃からたくさんのプロジェクトを任される。幅広い経験を積んでいけるこの技術開発職は、大きなやりがいに溢れています。一緒に働く仲間が増えてくれると、嬉しいですね。私は、技術開発の立場から、当社を盛り上げていきたいです。

他の社員を見る